IEEE802.5とFDDI
IEEE802.5やFDDIは信号の流れが制御されている。
そして各デバイスを順序よく回っていく。
(※イーサネットは信号が全体に伝わっていくブロードキャスト)
この方式をトークンパッシングアクセス制御という。
IEEE802.5とFDDIはこのアクセス制御を使う。
■トークンパッシング
トークンという制御フレームを使った方式。
トークンと呼ばれるものが来た時だけ送信する権利がある。という方式。
リングの中を流れるトークンは基本的に1つだけ。
トークンという配達人にデータを運んでもらっているイメージ。
トークンが、各家を御用聞きに回っている。
▼流れ
運びたいものがある人は、トークンにデータを渡す
↓
受け取ったトークンは、いつもの配達ルートを守って宛先にデータを届ける。
↓
そこで受領印を押してもらう。そして配達ルートを一周して、送信元に戻る。
↓
戻ったら、身軽になったのでまた御用聞きに回る。
この場合、トークンは一人しかいないから、同時にものを運べるのは1件だけということになる。
要するに、衝突が発生しない!
更に、相手が受信したかどうかが確実にわかる。
(受領印を押してもらったトークンが帰ってくるから)
なので、非常に堅固なアクセス制御方式だといえる。
工場のファクトリーオートメーションや銀行などのネットワークで使用される。
安全は安全だが、完ぺきではない。
例えば、送信元がビジートークンを送り出したあと、故障したらどうなる?
ビジートークンは宛先に届いて、受領印を押してもらって、送信元に帰ってくる。
しかし、帰ってきても故障して送信元がないから、フリートークンに戻らない。
そうすると永久に誰も送信できなくなっていしまう。
上記のようなことがないように、「監視するノード」を置いておく。
このトークンパッシングを使うIEEE802.5.
IEEE802.3がもともとXerox、intel、DECの3社が作り出したDIY-Ethernetを標準化したように、実はもともとの規格が存在する。
トークンリングという規格で、IBMが1970年代に開発したものだ。
イーサネットとIEEE802.3がほとんど変わらないように、トークンリングとIEEE802.5もほとんど変わらない。
トークンリング/IEEE802.5は、LANの仕様として、先ほど話したトークンパッシング、同軸もしくはツイストペアケーブル、リング・スター型トポロジを使う。
<スター型トポロジは、中央にハブがあり、ハブはきた信号をすべてに流してしまうがどうやってトークンを循環させるのか?>
ハブはハブだが、トークンリング用の特殊なMSAU(マルチステーションアクセスユニット)というハブをつかう。
半透明の青い部分がMSAU。
理論的にはリング型で繋げている形になる。
<<トークンリングのトークンパッシングの方が衝突がなくて優れていると思うがなぜ、イーサネットの方が主流なのか?>>
理由は、CSMA/CDの方が制御が簡単で、機器が安いから。
「使っていなかったら送る。ダメだったらもう一回」という制御方式もシンプルで簡単。
また、トークンリングのトークンパッシングは、監視役が必要で、データ転送速度も4Mbpsもしくは16Mbpsと遅いことも関係している。
■FDDI
もう一つのトークン・パッシング方式のLAN仕様が、ファイバ分配データ・インターフェイス、FDDI。
これは、二重リング型トポロジ、光ファイバを使うのが特徴。
IEEE802.5と異なるところは、光ファイバなので、データ通信速度が速いこと。
100Mbpsで最長20KMのLANを作り出すことができる。
更にIEEE802.5と大きく違うところは、二重リング型トポロジであるということ。
二重リング型は1つは予備として使わない。
使う方を、プライマリ・リング、予備の方はセカンダリ・リングという。
逆向きに信号が流れる。
これらのリングに接続されるのは、DASとSASだ。
※DAS(Dual Attachment Station)
※SAS(Singl attachment station)
DASは両方のリングに接続された機器のこと。
プライマリのinとout、セカンダリのinとoutの4つの接続点を有する機器。
この機器は障害を検知して、セカンダリの使用を決める監視役も務める。
DASはFDDIへの接続可能なデバイスのこと。
普通のコンピュータにも接続ができる。
コンセントレータは簡単にいうとハブのこと。
ハブの機能に一つである、メディアの集線をする装置という意味で使われる。
コンセントレータは、複数のSASと接続される。SASはプライマリ・リングとしか接続されない。
<<プライマリリングに何かあったら、繋がらなくなるの?>>
以下のように、コンセントレータが繋がっているポイントが直接障害が起きない限り大丈夫といえる。
FDDIの特徴は、まず二重リングによる高い信頼性。
これは、トークン・パッシング制御方法の、確実に届けることと組み合わさって、非常に高い信頼性を誇ることになる。
リングが切れても、もう一つで何とかなる。
そして、トークンパッシングだから、必ず送信できるし、相手に届いたどうかもわかる。
かつ、光ファイバの高データ転送速度。
文句なしと言いたいところだが、値段が高い。
光ファイバが高い上、DAS、コンセントレータなどの接続機器も高い。
なので普通のLANにはあまり使わない。
データ転送速度だけなら、ファストイーサネットや、ギガビットイーサネットもある。
イーサネット用のネットワーキングデバイスが衝突の発生を減らすこともできる。
<今日のポイント>
・IEEE802.5とFDDIはトークン・パッシング制御方式を使う
└トークンという制御データを使う
└衝突が発生しない
└宛先に届いたかどうかを確認できる
・IEEE802.5はリング・スター型トポロジで同軸かツイストペアを使う
・FDDIは二重リング型トポロジで、光ファイバを使う
参考URL
http://www5e.biglobe.ne.jp/%257eaji/3min/16.html
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